株式会社S’UIMIN(本社:茨城県つくば市、代表取締役社長:藤原正明)は、誰でも簡単に場所を選ばず高精度な測定ができる、睡眠計測サービス「InSomnograf®」を開発しました。ウェアラブルデバイスとAIの活用によって、自宅等のあらゆる場所で、臨床レベルの測定が可能なシステムを実現しました。2020年9月1日から、睡眠に関する研究開発を行う企業や研究機関向けに提供を開始します。
【背景】
これまで睡眠関連の研究や製品開発では、対象者の睡眠の状態を把握するために、アンケートや活動量計などが用いられてきました。しかし、アンケートは対象者の主観的な評価に基づくため試行ごとのバラつきや個人差の大きな結果から明確な結論が出しにくく、睡眠/覚醒を体動から推定する活動量計は、睡眠の質については限られた情報しか得られませんでした。

臨床レベルの睡眠計測の標準法は脳波等の生体電位を測定する終夜ポリグラフ検査(PSG検査)です。これは病院などでの検査入院が必要となることに加え、20以上の電極やセンサーの装着による対象者の負担も大きいため、日常の睡眠状態を把握できません。また、得られた生体データの解析による睡眠段階の判定(睡眠経過図の作成)に熟練臨床検査技師でも2~4時間を要するなど、汎用性や検査コストにも課題を残しています。

株式会社S’UIMINはそうした状況を踏まえ、PSG検査と同等の精度で脳波データを取得できるウェアラブルデバイスと、熟練の臨床検査技師並みの精度のAI解析システムをそれぞれ開発し、実用的な睡眠計測サービス「InSomnograf®」として提供することにしました。 

【ソリューション】
アメリカ睡眠学会の提唱指標を算出
InSomnograf®の睡眠計測は、アメリカ睡眠学会が提唱する睡眠ステージ判定を忠実に再現し、脳波データを30秒ごとの単位(エポック)に分けて覚醒・ノンレム睡眠1~3、レム睡眠の判定を行い、これから得られる睡眠経過図から20種類以上の睡眠指標を自動的に算出します。これらの客観的データを用いることで、睡眠に関連する製品の研究開発やマーケット戦略のための製品評価を効率的に高い再現性で進めることができます。

睡眠指標の例
消灯時刻、点灯時刻、総記録時間、入眠時刻、入眠潜時、睡眠中央時間、最終覚醒時刻、最終覚醒後床上時間、中途覚醒時間、総睡眠時間、睡眠効率、覚醒反応指数、各睡眠段階の持続時間、各睡眠段階の出現率、レム潜時等

※上記の睡眠指標は睡眠評価レポート(下画像)の3枚目に表示。また研究開発で利用しやすいようにCSVファイル等によるご提供も可能です。

※本サービスでは1対象者あたり7晩の睡眠計測を推奨しますが、試験計画によるカスタマイズも可能です。

・ウェアラブルデバイス(電極含む)の特徴 「PSG検査との高い同等性があり、装着が容易」
InSomnograf®のウェアラブルデバイスは、プロトタイプ機がPSG検査との同時計測試験で83%(平均)以上の一致率(データ未公表)を確認しており、PSG検査と遜色ない精度での睡眠計測が可能です。デバイス本体は手のひらサイズで操作は非常に容易です。電極を対象者自身が3分程度で装着でき、臨床検査技師によって1時間程度の装着作業を要するPSG検査と比べ、大幅な侵襲性の低下と操作性の改善を実現しました。

・AIの特徴 「臨床検査技師と80%以上の一致率で、瞬時に解析」
InSomnograf®のAI解析システムは筑波大学計算科学研究センターと共同開発しました。この解析システムはクラウドサーバーで稼働し、ウェアラブルデバイスの脳波等の生体データを入力すると瞬時に一晩の全エポックの睡眠ステージを判定します。解析精度は、熟練の臨床検査技師と80%程度の一致率を確認しており、継続的なデータ収集と追加学習によってさらに精度を高めていくことができます。

【サービス利用の流れ】
本サービスを利用する企業や研究機関にて、対象者を抽出していただきます。対象者情報をご提供いただき、株式会社S’UIMINから対象者へデバイスを送付します。対象者には7晩の測定実施後、デバイスを株式会社S’UIMINまで返送をしてもらい、株式会社S’UIMINにて脳波データをAIシステムで解析します。その結果を、企業や研究機関と対象者それぞれにレポートを作成し送付します。

上図は標準的なサービス利用方法です。お客様のご要望に合わせてさまざまな形式で対応します。

本リリースは研究開発向けのソリューションを想定して記載していますが、同サービスは社員の方々の健康管理目的でも利用可能です。下記の連絡先までお問い合せください。

【会社概要】
株式会社S’UIMINは、文部科学省の「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム」に採択されたつくばグローバル・イノベーション推進機構と茨城県が推進する「医療・先進技術シーズを用いた超スマート社会の創成事業」の成果を事業化するために、筑波大学発スタートアップ企業として2017年10月17日に発足しました。「世界中の睡眠に悩む人々にとっての希望の光となる」をビジョンに掲げ、睡眠障害を正しく診断することで効果的な予防、診断および治療を可能とし、一人ひとりが睡眠で悩むことなく幸せに生活を営める社会を実現していきます。

■本件に関するお問い合わせ先
株式会社S’UIMIN 事業部門
Email: contact@suimin.co.jp
Webサイト: http://www.suimin.co.jp